目の老化
現代人の目
現代人は目の酷使で疲れ目・視力低下・ドライアイが。コンピューターの長時間の使用、コンタクト装用、受験勉強など、目の酷使で疲れ目(眼疲労・眼精疲労)・ドライアイ・視力低下で悩んでいる方々は多いですね。目の疲れから、目の痙攣・肩こり・頭痛などに悩んでいる方もいます。パソコンと関連したVDT症候群(テクノストレス眼症)は新しい現代病ともいえます。
活性酸素は体内だけでなく、様々な外的要因が刺激になって、活性酸素が過剰に発生する場合があります。例えば、紫外線・大気汚染・タバコ・過度の飲酒・ストレス・過度な運動があげられます。ということは、それらを逆手にとれば外的要因から目を守ることになるわけです。もう一つは、毎日の栄養バランスのとれた食生活はもちろん、目に良い栄養を補給してあげることです。ですが、現代社会ではとりわけ目を酷使する機会が多く、加えて、どうしても生活が不規則になって食事も偏りがちです。栄養障害で目の機能が弱くなります。目に優しい日ごろのアイケアが大切になります。ルテインなどのサプリメントを取り入れるのもひとつの方法です。ただの目の疲れと自分で判断せずに、眼科専門医に見てもらいましょう。
目を紫外線から守る対策
1年のうち紫外線の量が増えるのは、太陽が地球に近づく4月~9月。1日のうち紫外線の量が多い時間帯は午前11時~午後2時。雲の影響を大きく受ける紫外線の量は、冬の晴れた日の方が夏の曇りの日よりも多くなります。つまり、私たちは1年中、朝から夕方まで紫外線を浴びていることになります。また、オゾン層の破壊によるオゾンホールが拡がって、紫外線の地表への照射量は年々増加しています。
目(瞳)に対する紫外線の影響です。紫外線の多くが角膜で吸収されます。しかし、目の奥の水晶体や網膜にまで達する波長の紫外線もあります。これが水晶体や網膜にダメージを与え、目の老化を進ませたり眼病を誘発するともされてます。紫外線が1原因とも言われるものに、白内障・加齢性黄斑変性症・翼状片・光誘発角膜炎(雪目・ゆきめ)などがあります。
紫外線から目を守る対策をしましょう。
○日傘をさす(白よりも黒いものの方が効果的です)
○帽子をかぶる(つばの広いもの)
○サングラスを掛ける(UVカットのサングラスが良いでしょう。また、色の濃いグラスだと瞳孔が拡がって紫外線が入りやすくなるので薄いものが良いでしょう)
○日陰に入る(日向よりも紫外線が半分)
○目のケアをする(目を酷使したり、強い日差しを浴びた後は目薬などでケアする)
○紫外線が作り出す活性酸素対策をする
○目に良い栄養素を摂る
近視・遠視・乱視
近視・乱視・遠視は眼の屈折異常です。正視とは、遠くを見たときに網膜上にピントが合う状態です。正視では、平行に眼に入った光は角膜と水晶体で屈折して網膜で像を結んで、視神経をとおって脳に伝達されて物が見えます。ところが近視・乱視・遠視・老視(老眼)は網膜上にピントが合わなくなった状態で、近くの物が見えにくい、遠くの物が見えにくい、物がだぶって見えるなどの状態になり、眼精疲労の原因にもなります。最近では、視力回復機や、近視・乱視・遠視の治療で、視力回復手術としてレーシック治療(レーザー屈折矯正手術)が注目されています。レーシック治療(レーザー屈折矯正手術)の費用は安いとはいえませんが、生命保険の手術給付や医療費控除の対象になる場合があるようです。
○近視
近視とは、光が網膜より前で焦点を結んでしまう状態です。近視では近くのものは見えても遠くが見えにくくなります。近視の初期は仮性近視とよばれ、点眼薬や遠くを見るなどの訓練で改善されます。日常生活に支障がある場合は、近視用のメガネやコンタクトで矯正します。
○遠視
遠視とは、光の焦点が網膜よりも後ろにある状態です。遠視では近くの物も遠くの物も見えにくく、過剰なピント合わせが必要なため目が疲れやすいのが特徴です。日常生活に支障がある場合は、遠視用のメガネやコンタクトレンズで矯正します。
○乱視
乱視とは、角膜の歪みにより目のピントが合う距離が縦方向と横方向で異なるために、物の輪郭がだぶって見えたり歪んで見える状態です。稀に、角膜ではなく水晶体の歪みや、眼の表面のおうとつによる乱視もあります。日常生活に支障がある場合は、乱視用のメガネやコンタクトレンズで矯正します。
老視(老眼)
老視(老眼)とは、老化現象が目に起きた状態です。殆どの人が老視(老眼)になります。老視(老眼)は近視・乱視・遠視は眼の屈折異常ですが、老眼(老視)は調節異常です。老眼(老視)は加齢により水晶体の厚みを調節する毛様体筋の柔軟性や水晶体そのものの弾力も衰えるため、ピント合わせが上手くできなくなった状態です。細かい字が見えにくい、暗いと字を読みにくい、夕方から字が読みにくくなるなどがあります。近視の人も老視(老眼)になります。ただ、遠視は遠くも近くも見る力が低い眼であることから早く見えにくくなりやすいといわれています。
老眼鏡を使用しても老視(老眼)が進むわけではありませんから、自覚症状が現われ目が疲れるようなら老眼鏡を使用しましょう。注目のレーシック治療(レーザー屈折矯正手術)は老視(老眼)には適してないようです。ですが、他の治療で改善されるといわれています。年だからと老視(老眼)であきらめることはありません。
ドライアイとは
ドライアイは乾燥性角結膜炎のことで、結膜と角膜が乾燥する病気です。眼を酷使する人や、高齢者や女性に多い傾向があります。コンピューター、コンタクトレンズ、アレルギー性結膜炎とドライアイ(乾燥性角結膜炎)は深く関係していると言われています。
○ドライアイの2タイプ
ドライアイには涙液欠乏性ドライアイ(涙液分泌減少型)と蒸発性ドライアイ(涙液蒸発過多型)に大別されます。年齢に伴い涙腺の機能低下で涙液が減少してドライアイになる傾向があります。涙液欠乏性ドライアイは閉経後の女性に多くみられるそうです。
○瞬き(まばたき)が少ないことによるドライアイ
瞬き(まばたき)が少ないと、涙液が少なくなり、水分蒸発が促進されることにより涙液層(ムチン層)が傷みます。コンピューター・TVゲーム・読書・長時間の車の運転・細かい作業では、通常の瞬きよりも極端に瞬きの回数が減ります。また、目が大きく見開いている・下三白眼などはドライアイになりやすいといわれています。
○生活環境によるドライアイ
冬の乾燥する季節は目も乾燥しやすくなります。また、冷暖房などのエアコンの風が目にあたると涙の蒸発が促進されます。そして、疲れ、緊張、ストレスでも涙液の分泌が減る傾向があります。
○コンタクトレンズによるドライアイ
ソフトコンタクトレンズは素材自体が涙を吸収し蒸発させますから長時間装用でドライアイになることがあります。ドライアイになりやすい場合はハードコンタクトレンズのほうが良いようです。
○病気によるドライアイ
アレルギー性結膜炎では、結膜にブツブツができて摩擦を起こしたり結膜から有毒物質が分泌されるために、涙液層が不安定になります。また、自己免疫疾患(膠原病)のシェーグレン症候群・関節リウマチ・全身性エリテマトーデスの1症状としてドライアイになることがあります。
○薬の副作用でドライアイ
内服薬(特に精神科の薬)が誘因になってドライアイが起きることがあります。
ドライアイの症状・治療・予防対策
ドライアイ(乾燥性角結膜炎)は、目が乾いているだけではありません。涙の量が足りなくなったり、涙の成分が変化して、目の表面の細胞がはがれて傷ができていることがあります。ドライアイ(乾燥性角結膜炎)で失明することは稀とされていますが、角膜の表層が厚くなったり角膜に潰瘍・傷・新生血管ができると視力障害の可能性があるそうです。眼精疲労の初期症状と似た症状のため見過ごされやすいのですが、涙液は目の乾燥を防ぎ、角膜に栄養を補給し、角膜や結膜に付いた汚れや細菌などを除去する重要な働きをしています。目が痛くないからといって無理をせずに眼科の検診を受けましょう。
ドライアイ(乾燥性角結膜炎)の症状
目が疲れやすい、めやにが出る、眼がゴロゴロする、目が重たい感じがする、目が乾いた感じがするく(ショボショボする)、涙が出る、目がかゆい、目が痛い、物がかすんで見える、光を見るとまぶしい、目が充血する、などの症状があります。
ドライアイ(乾燥性角結膜炎)の治療
ドライアイの治療には、人口涙液、ドライアイ眼鏡、涙点プラブ挿入術(鼻涙管の涙点をシリコン製の栓のようなプラグで塞さぐ治療)、血清点眼、眼軟膏などがあります。
市販の点眼薬では防腐剤無添加のものをおすすめします。また、充血を抑える成分が入っている点眼薬は一時的に血管を収縮させて充血をとるだけです。充血をとる点眼薬を長期間使用すると慢性的な充血を引き起こすことがありますので注意が必要です。
重症のドライアイの場合はコンタクトレンズは避けたほうが良いといわれています。ドライアイなどによってコンタクトレンズの装用ができない場合は視力回復手術(レーシック治療、正式名:レーザー屈折矯正手術)もひとつの選択肢です。
ドライアイ(乾燥性角結膜炎)の予防対策
○意識して瞬き(まばたき)をします。瞬きが少なくなる運転や仕事のときは、時々休んだり点眼液で水分補給をします。
○目が乾燥しない環境をつくります。(加湿器の利用や、冷暖房が直接あたらない工夫)
○パソコンのモニターを低い位置に置きます。
○風邪用のマスクをすると口から蒸発する水分で目や鼻の渇きが和らぎます。
眼精疲労
眼の疲れには眼疲労と眼精疲労があります。眼疲労は休めば回復しますが、眼精疲労は目の痛み・霞(かすみ)や頭痛などの症状が残るもので眼疲労よりも重症です。眼精疲労の約60%はドライアイ(乾燥性角結膜炎)の症状があるそうです。眼の疲れに関連して下まぶたが痙攣する顔面ミオキミアやドライアイを伴うコンピューターによるVDT症候群(テクノストレス眼症)というものもあります。
眼精疲労の症状
充血・かすみ眼・視力低下などの目に局限した症状に加えて、頭痛・肩こり・食欲不振・便秘など身体的な症状があります。眼精疲労が進むとイライラ・抑うつ・不安感など精神的な症状が現われることがあります。
眼精疲労の治療
眼精疲労の治療は,眼鏡の調整、ビタミンB12や調節賦活剤の点眼などですが、眼精疲労を抱える方には満足できるものとはいいがたい状況です。
温める・冷やすのどちらも疲れ目に効果があります。眼科では温罨法(おんあんぽう)・冷罨法(れいあんぽう)という処置があります。血管を刺激して血液循環を促進させることで、目や目周辺の筋肉の老廃物を取り除こうとする方法です。ただし、目に炎症があったり充血している場合は冷やしたほうが良いです。また、目の回りをマッサージしても効果があります。
VDT症候群
VDT症候群はテクノストレス眼症とも呼ばれます。VDTは「Visual Display Terminal」の略です。VDT症候群(テクノストレス眼症)はパソコンの使用と大きく関係する症状で、新しい現代病ともいえる病気です。VDT症候群(テクノストレス眼症)は、ディスプレイなどのコンピュータの表示機器を使った長時間作業による眼精疲労やドライアイから始まります。VDT症候群(テクノストレス眼症)による眼精疲労を疲れ目(眼疲労)と判断して放っておくと目にとどまらず心身に支障をきたします。異常を感じたら早目に眼科専門医に診てもらいましょう。
VDTを使う仕事は、視線が画面・キーボード・書類の3カ所を移動するため目が疲れやすく眼疲労から眼精疲労になりやすいのです。加えて、集中して画面を見続けるため瞬き(まばたき)回数が普段の約1/4に減ってドライアイになりやすくなります。また、長時間同じ姿勢をとることで、肩こりや、首・肩・腕・背中の痛みなどを引き起こしやすくなります。TVゲームでもVDT症候群(テクノストレス眼症)になりやすく、特に子供の視力低下は無視できません。
VDT症候群(テクノストレス眼症)の症状はおよそ次のとおりです。異常を感じたら早目に眼科専門の医師に診てもらいましょう。
○VDT症候群(テクノストレス眼症)の視覚系症状:ドライアイ、眼精疲労、視力低下など
○VDT症候群(テクノストレス眼症)の筋骨格系症状:肩こり、首・肩・腕の痛みやだるさ、背中の痛み、腰痛、手指のしびれなど
○VDT症候群(テクノストレス眼症)の精神神経系症状:イライラ、不安感、抑うつ、頭痛、めまい、倦怠感、食欲不振・過食、睡眠障害(不眠)など
VDT症候群(テクノストレス眼症)の予防対策
○VDT画面に直射日光があたらない、照明が反射しない明るい場所に設置します。
○目や体に負担がかからない姿勢でVDT作業をします。(VDT画面と目の距離は40~50cm位に保ち、視線が下に向くように画面を設置するなどします。)
○適度な休憩(1時間に10分間程度)をいれて、体操したり、遠くの風景を見たり、目を閉じたりして目と体を休めます。
○冷暖房などの空調の風が体に直接あたらないようにします。
○眼鏡やコンタクトレンズは度の合ったものを使います。
○目が乾くなどを感じたら、人工涙液の点眼で眼の乾燥を防ぎます。
○目の周囲をマッサージしたり、目を冷やす・温めるで目の周りの血行を良くします。(炎症が起きているときは冷やします。)
○角膜炎、結膜炎、ドライアイ、緑内障の場合は、過度なVDT作業を控えます。
○目に良い成分を含む食物・食品を積極的に食します。(ビタミンA・タウリン・アントシアニンは眼精疲労に、DHAは視力改善、ルテインは目の透明度を回復させる効果があるとされています。)
目の痙攣(顔面ミオキミア)
目の酷使で目が疲れた後や睡眠不足などで目のまぶたがピクピクと痙攣したりします。特に下まぶたに起こる痙攣は顔面ミオキミアかもしれません。顔面ミオキミアとは、眼輪筋に異常な興奮が発生して、特に下まぶたにピクピクとした痙攣が起きます。健康な人でも眼疲労や、寝不足の際で一時的に起きます。これは世代関係なく起きる症状ですが、脳幹部の腫瘍や炎症、外傷による顔面神経損傷の後遺症などで顔面ミオキミアが起きることもあります。
目のまぶたや目じりなど目の周りの痙攣は眼瞼痙攣・顔面痙攣かもしれません。一過性のものならば、十分な睡眠などで改善されますが、眼瞼痙攣・側面顔面痙攣は自然に治る病気ではありません。
眼瞼痙攣と側面顔面痙攣
眼瞼痙攣と側面顔面痙攣に関する情報です。
○眼瞼痙攣(がんけんけいれん)
まばたきが多く、まぶしい、目を開けにくい症状から始まります。下まぶたが痙攣し上まぶたも痙攣するようになり、次第に痙攣の回数が増えます。病気が進行すると自分の意思とは関係なく目が閉じてしまいます。ドライアイ(目が乾く)を併発します。
明るい場所や疲労・ストレスで悪化ししやすく、症状の進行は比較的ゆるやかです。40~70歳の中高齢者で発症することが多く、およそ男:女=1:2の割合で女性に多く見られます。原因は解明されていませんが、脳の大脳基底核の機能異常が原因ともいわれています。
○片側顔面痙攣(俗名:顔面神経痛)
片方の目の周りに軽いピクピクした痙攣する症状から始まります。徐々に同じ側の額・頬・口・顎などに広がります。顔面神経の病気なので顔面神経麻痺を伴うこともあり、痙攣の程度が強いと顔がつっぱって歪むこともあります。その場合の治療はやっかいのようです。
脳幹から出たところで顔面神経が血管に圧迫されて興奮することが原因と言われています。
※顔面神経痛は、顔面痙攣・顔面麻痺・三叉神経痛という異なる病態を含む俗称です。
眼瞼痙攣と側面顔面痙攣の違い
目のまぶたの痙攣=眼瞼痙攣と誤解されがちです。
○眼瞼痙攣は、両眼の瞼(まぶた)に発生する異常で、眼輪筋が勝手に攣縮する病気です。
○顔面痙攣は、顔面の筋肉が勝手に攣縮する病気で、ほとんどが片側性(片側顔面痙攣)です。初期に目のまぶたの痙攣がおきます。
目の痙攣の治療
眼瞼痙攣・側面顔面痙攣・顔面ミオキミアの治療は、対症療法になります。抗けいれん薬・睡眠薬・精神安定剤などの薬物療法、神経ブロック、手術による治療があります。
近年、ボツリヌス毒素の注射が注目されています。ボツリヌス毒素で筋肉を弛緩させます。3~4ヶ月で効果がなくなりますから繰り返し注射をすることになります。一時的に寝ているときに目が閉じにくい、物が二重に見えるなどがまれにあるようです。美容整形界では小じわを取るのに使われています。顔面ミオキミアの治療には使われません。
ルテインと視界トラブル
ルテインは視界のトラブル(飛蚊症・白内障・加齢黄斑変性症など)に関係しています。眼の水晶体と黄斑部に存在する主なカロテノイドはルテインとゼアキサンチンです。これらの部位が正常に機能するためにルテインは重要なのですが、体内で作られません。ルテイン不足は視界のトラブル(飛蚊症・白内障・加齢黄斑変性症など)の一要因といわれています。眼に存在するルテインは網膜を保護して目の衰えを防ぎ、紫外線による目の中に発生する活性酸素を除去する作用があるのです。ルテイン不足は視界のトラブルを招きます。
○ルテイン:
・ルテインとは、ホウレンソウやブロッコリー、芽キャベツなどに含まれる緑色の色素成分です。
・ルテインは、皮膚にも存在し、乳房や子宮頚部に多く存在します。
・ルテインは、紫外線による視界のトラブルから目を守ります。(遮光と抗酸化の2つの作用で光による酸化ダメージを防ぎます。)
・ルテインは、人工的な光(蛍光灯、TV、PC、ゲーム機など)に多く含まれる青色光(光の中で最も高いエネルギーを持ちます)を吸収するので、外界と接する目を青色光から守ります。
○ゼアキサンチン:
・ゼアキサンチンとは、パパイヤやマンゴー、ほうれん草やケールなどに含まれる黄色の色素成分です。
・ゼアキサンチンには抗酸化作用が、眼の網膜を保護し、黄斑変性を防ぐことで失明要因を減らすとされています。
※ルテインとゼアキサンチンともにカルチノイドの一種で、構造異性体(同じ分子式で異なる物理的・化学的性質を持つ)の関係にあり、ルテインが代謝されるとゼアキサンチンになりますが、ゼアキサンチンからルテインには代謝されません。ルテインとゼアキサンチンは体内で産生されません。
※アメリカの眼科医と眼科検査士を対象とした調査によると、眼科医の84%が患者にルテインを勧め、眼科医の91%がルテインは目の健康促進に重要な役割を果たしていると考えているそうです。
視界のトラブル・眼の病気
視界のトラブルには次のようなものがあります。
○飛蚊症
糸くずや蚊のようなものが目の前にフワフワと浮遊して、視線を動かしても、目をこすっても、まばたきをしても消えません。加齢による飛蚊症が多いですが、近年では生理的飛蚊症が多くなっているといわれています。
○白内障
白内障は、水晶体が濁る病気です。物が白く濁ったりまぶしく見えます。30代から濁りが始まるケースもあり、40代では30%とも言われています。加齢性白内障は、80代でほぼ全員がかかる眼疾患です。白内障には先天性白内障と後天性白内障があり、後天性の多くは加齢性白内障です。また、糖尿病が白内障を引き起こすこともあります。
○加齢性黄斑変性症(AMD)
加齢性黄斑変性症(AMD)は、黄斑に関わる病気です。部分的に歪んだりぼやけて見えます。視力がかなり低下してからでないと気づかないことが多く、進行すると失明の可能性もあります。近年、日本人にも急増傾向にあり、40~50歳代から増加傾向にあり、60歳代が好発年齢です。加齢性黄斑変性症は男性に多く、男性は女性の約3倍といわれています。喫煙者に加齢性黄斑変性症が多いとの報告があります。欧米の失明の原因のトップが黄斑変性症です。
○緑内障
緑内障は、眼圧が上がって視野の周辺が欠けたり狭くなります。進行が遅いので気づかないことも多く手遅れになることもあるそうです。
○糖尿病性網膜症
長期間の糖尿病で血糖が高い状態が続くことで起きる網膜症です。自覚症状が少ないために、見えなくなってきた頃には手遅れというところがこの病気の恐ろしいところです。
○網膜剥離
何らかの原因でカメラでいうフィルムの役割をする網膜が剥がれる病気です。網膜には痛覚がないため痛みがありません。飛蚊症・光視症に始まり、視野欠損・視力低下を引き起こします。治療をせずに放置すると失明の可能性の高い病気です。
飛蚊症
飛蚊症は眼科の分野では頻度の高い症状です。白い壁など明るいものを背景にした時に、蚊が飛んでいるようなものが見えたことがありませんか?飛蚊症の原因は目の硝子体が混濁することによります。飛蚊症は加齢により硝子体の性状が変わっていく時に起きる生理的飛蚊症、硝子体の周りの出血や炎症性物質が硝子体内に侵入して起きる飛蚊症、遺伝性の硝子体の病気や全身の病気によって起きる飛蚊症があります。
生理的飛蚊症
40代ころから、硝子体と呼ばれる透明でゼリー状のものの中に液体がたまった小部屋のようなものができてきます。これを離水(りすい)と呼びます。このような濁りが網膜に映って見えて蚊が飛んでいるように見えます。この症状は加齢による生理的飛蚊症です。
突然飛蚊症を自覚する原因として最も多いのが後部硝子体剥離とされています。離水でできた小部屋の後ろ側の壁が破れて液体が流れ出ます。すると、前方に収縮した硝子体の後ろに液化した硝子体が溜まります。硝子体は網膜と軽く癒着していることがあり、硝子体の性状の変化で癒着が剥がれます。これが後部硝子体剥離です。60代前半が後部硝子体剥離の好発時期です。
近視の人では若くとも硝子体の液化が進みやすく飛蚊症の症状が自覚されます。また、白内障の手術後1年以内に後部硝子体剥離を起こすこともあるそうです。
生理的飛蚊症以外の飛蚊症
網膜剥離、網膜裂孔、糖尿病網膜症、網膜血管閉塞症、ぶどう膜炎などで飛蚊症の症状が自覚されます。この様な場合の飛蚊症は、しばしば急激に、すすが飛ぶような無数の濁りが生じます。生理的飛蚊症よりも症状の程度が強いとされていますが、自己判断は禁物です。飛蚊症の症状を自覚したら、眼科を受診して眼底検査を受けてください。
※胎児の時は硝子体の中に存在する血管の一部または血管周囲の組織の一部が、生後においても硝子体の中に濁りとして残ることがあるそうです。視力が良い場合は緊急の治療の必要がなく、時々検査をして異常がなければ放っておいても心配ないとされています。
白内障
白内障とは、眼の中にある水晶体が白く濁って、視力が低下する病気です。白内障には先天性白内障と後天性白内障があります。先天性白内障は生まれつき水晶体が濁っている白内障です。後天性白内障の多くは加齢による老人性白内障で、しわ・白髪・老眼と同様の加齢による老化現象です。白内障の原因は、新陳代謝(特にアミノ酸の代謝)の低下で出来た異常な物質が水晶体白内障とは、眼の中にある水晶体が白く濁って、視力が低下する病気です。白内障には先天性白内障と後天性白内障があります。先天性白内障は生まれつき水晶体が濁っている白内障です。後天性白内障の多くは加齢による老人性白内障で、しわ・白髪・老眼と同様の加齢による老化現象です。白内障の原因は、新陳代謝(特にアミノ酸の代謝)の低下で出来た異常な物質が水晶体のタンパク質を変化させ白く濁らすといわれています。若年者でも、糖尿病、目の外傷、アトピー性皮膚炎、栄養失調で白内障を発症することがあり、紫外線・放射線・赤外線、ステロイド薬・抗精神薬の副作用でも水晶体が濁ると考えられています。また、糖尿病など他の目の病気が白内障を進行させることがあります。
白内障の症状
○物がかすんで見える、明るいところに出ると眩しくて見にくい、眼鏡を調整してもぼやける・二重三重に物が見える、などに始まり、進行すると目の前にかざした手指の数も分からなくなり、更に進行すると明るい・暗いしかわからなくなります。
○濁り方の程度には個人差がありますが、白内障の多くは水晶体の回りから中心部に向けて濁っていくため、目がかすむという自覚症状が出るころには白内障の症状がかなり進んでいるともいえます。
○加齢白内障では黄白色に濁ることが多く、進行すると黄白色のフィルターがかかったような見え方になります。
○白内障だけでは眼の痛みや充血はありません。
白内障の治療
いったん混濁した水晶体は薬などで元のように透明にはなりませんので、白内障が進行してしまった場合は手術で除去するしかないとされています。白内障が軽度で視力にあまり影響がない場合は点眼薬や内服薬で治療しますが、この治療法は白内障が進むのを遅らせる効果しか期待できません。
一般的に行われている白内障の手術方法は、水晶体超音波乳化吸引術や眼内レンズ挿入術です。日常生活に支障があることが基準に手術が行われます。眼内レンズ挿入術において、眼内レンズそのものは伸縮しませんから、物の見え方は一定のピントで固定され、手術後は眼鏡でピント調整することになります。視力の回復レベルは白内障以外の角膜や網膜の部分の状態によって異なります。糖尿病網膜症や黄斑変性症などを合併している場合は視力が出ない場合があります。尚、重度の糖尿病、ブドウ膜炎、出血性緑内障などの場合は、眼内レンズ挿入術はできません。
白内障の予防
○バランスの良い食事を心がけ白内障予防になるといわれている食品を積極的に食します。
白内障を防ぐといわれる成分と食品:ビタミンE(大豆、玄米、ゴマ、ウナギ、植物油など)、ビタミンB2(レバー、納豆、卵、イワシ、海苔、など)、ビタミンC(緑色野菜、柑橘類、イモなど)
古い油を使用した揚物や古い魚の干物は、白内障を進行させるといわれています。
○白内障の原因になる糖尿病などの病気の予防をします。
○白内障と診断されたら、点眼薬や内服薬などの薬物療法を続けます。
緑内障
緑内障とは、眼の中の房水の循環に障害が起きて眼圧が高くなり、視野が欠けたり狭くなる病気です。緑内障には原発緑内障・先天緑内障・続発緑内障があり、原発緑内障には閉塞隅角緑内障と開放隅角緑内障があります。原発閉塞隅角緑内障は、隅角が狭くなり繊維柱帯が塞がって房水の流れが悪くなり眼圧があがる急性・慢性の緑内障です。原発開放隅角緑内障は繊維柱帯が徐々に詰まって眼圧が上昇する慢性の緑内障です。また、原発開放隅角緑内障の中に正常眼圧緑内障というものがあり、日本人の緑内障の約60%が正常眼圧緑内障ともいわれています。正常眼圧緑内障とは眼圧が正常値の範囲であっても緑内障と診断されるものです。
眼の中には房水と呼ばれる液体が循環して眼の中の器官に栄養を供給し、房水の圧力が眼圧を保っています。房水は眼の奥の毛様体でつくられて隅角(角膜と虹彩の間の部分で、黒目の隅の部分の内部にあたり、黒目全周にあります。)にあるフィルターの役割をする繊維柱帯を通ってシュレム管から流れ出ます。ところが、房水の生産と流出のバランスが崩れると、房水が目に溜まって眼球が固くなり眼圧が高くなります。
急性の緑内障では頭痛や痛みがありますが、慢性の場合は症状がないことが殆どで、老眼と間違えられたり、気づいたには視野の半分以上が欠けてしまっていることもあるそうです。緑内障の発作は冬の寒いときや夏の暑いときに起こるといわれています。また、緑内障は感情に影響されやすいともいわれています。
慢性の緑内障の症状
慢性の緑内障の場合は自覚症状に乏しく、老眼(老視)と間違われやすいです。自己判断をせずに中年を過ぎて眼に少しでも異常を感じたら眼科専門医に診てもらいましょう。
○目が疲れやすい
○目がかすむ
○夜間、光の回りに色のついた輪が見える
○視野が狭くなる
急性の緑内障の症状
軽い発作を繰り返したり、大きな発作があって急激に症状が進み失明することもあります。吐き気や嘔吐がある場合には内科の病気と間違われることがあります。急性の緑内障は速やかな治療が必要です。早期発見・早期治療が大切です。
○急激な視力低下
○眼痛・充血
○頭痛・吐き気・嘔吐・腹痛
緑内障の治療
眼圧を下げるための点眼薬、内服薬、レーザー治療、手術による治療になります。点眼は、医師の指示通りに行うことが大切です。点眼を怠ると取り返しのつかないことにもなりかねません。
緑内障の予防対策
○眼に異常を感じたら眼の専門医の診察をうけます。定期健診をうけましょう。
○タバコを控えます。
○暗所での作業・読書は避けます。
○首周囲を圧迫するような服装を避けます。
○十分な睡眠をとり、規則正しい生活習慣にします。
○感情の起伏に影響されにくい環境や習慣づくりをします。
※先天性緑内障は、生まれつきの隅角未発達により起こる緑内障です。続発緑内障は、他の眼疾患(目の外傷や炎症・角膜の病気・網膜剥離など)や薬剤による眼圧上昇で起こる二次的な緑内障です。
加齢黄斑変性症
加齢黄斑変性症(AMD)とは老化により黄斑に起こる病気で、部分的に歪んだりぼやけて見えます。加齢黄斑変性症(AMD)では、片目の場合気づかないことが多く、両眼が罹患したり視力がかなり低下してからでないと気づかないことも多く、進行すると失明の可能性があります。加齢黄斑変性は萎縮型と滲出型に大別されます。萎縮型は長い間に少しずつ組織が痛んで徐々に視力が低下していく萎縮性加齢黄斑変性症です。萎縮性加齢黄斑変性症は黄斑部の周辺や黄斑部の組織が萎縮する、いわゆる老化現象で、黄斑部の中心に障害が起こらなければ深刻な視力低下にはならないとされています。もう一つの滲出型は黄斑部の網膜の下に脈絡膜新生血管が生えて視野の中心が見えにくくななる滲出性加齢黄斑変性症(新生血管型加齢黄斑変性症)です。脈絡膜新生血管とは、網膜の下の脈絡膜に正常な血管とは別に新たに生まれた血管です。
加齢黄斑変性症(AMD)の症状
○視野の中心が暗く見えたり、かすんだり歪んだりする
○視野の周辺はみえるのに、見たいものに焦点を合わすと見えない
○直線が歪んで見える
○物がぼやけて見えたり二重に見える
加齢黄斑変性症(AMD)の予防対策
○自分で視野チェック(片目をふさいだ状態で物を見て、見え方に異常かないか確認します)をしたり、定期的に眼科検診をうけます。
○紫外線などの光の刺激が直接目に入らないようにします。(サングラスをかけるなど)
○煙草を控えます。(タバコは血管の収縮させるので血流がわるくなります)
○十分な睡眠をとります。(酷使して疲れた目を休めます)
○バランスのよい食生活はもちろん、目に良い食品や成分を積極的に摂ります。(ルテインやビタミン・カロテンを多く含む緑黄色野菜)
○高血圧を改善します。(高血圧が加齢黄斑症の原因になるという報告があります)
網膜剥離
網膜剥離とは、何らかの原因でカメラでいうフィルムの役割をする網膜が剥がれた状態で、裂孔原性網膜剥離が多いといわれています。裂孔原性網膜剥離とは、網膜にできた穴(裂孔)から液化硝子体が網膜の下に入り込んで網膜が剥がれた状態です。中高年になると硝子体に液化硝子体という水(離水)の部分ができます。眼球が動くと硝子体も動きます。そのときに硝子体と網膜の間に癒着している部分があると眼球の動きに合わせて網膜が引っ張られます。引っ張られると裂孔ができます。その裂孔から液化硝子体が網膜に入り込んで、網膜が剥がれてしまうのです。網膜剥離には、外傷性の網膜剥離や、糖尿病や他の眼疾患による二次的に起きる続発性網膜剥離もあります。網膜には痛覚がありませんから痛みはありません。網膜剥離は治療をしないで放っておくと失明する可能性の高い病気です。
網膜剥離の症状
次のような症状がある場合は網膜剥離の疑いがあります。眼科で検査を受けましょう。
○飛蚊症(ゴミや黒い点のようなものが見える症状)
○光視症(視界の中にピカピカとひかるものが見える症状)
網膜剥離が進行すると、
○視野欠損(見ている物に部分的にカーテンがかかったように、物の一部が見えない状態)
○視力低下
網膜剥離の治療
網膜剥離の治療は主に手術になります。症状や剥離の状態で手術の種類が異なり、剥離の範囲が小さく、剥離してから治療を受けるまでの期間が短いほど、手術後の視力回復は良好といわれています。
糖尿病と目の病気
目の病気で特記すべきは糖尿病が原因で目の病気を引き起こすことです。白内障や網膜症です。糖尿病の方は定期的な眼科受診が必要です。
○糖尿病が原因で白内障
白内障は水晶体が白濁して視力が低下する病気です。糖尿病では高血糖による水晶体の変性が速いと考えられています。白内障においては、糖尿病があると水晶体の白濁が水晶体の中心部から起こりやすく、早い時期に視力が低下するそうです。水晶体の回りから中心に向かって白濁が広がる老人性白内障と白濁の拡がり方が異なります。糖尿病者では30代・40代でも白内障が起こることがあり、その進行が速いことでも知られています。
○糖尿病が原因で糖尿病性網膜症
長期間の糖尿病で血糖が高い状態が続くと、全身の毛細血管に障害がおこって血液循環が悪くなります。放っておくと網膜の出血から始まり、眼底の網膜が障害を受け、視力の低下が始まり、気づいた頃には黄斑症、網膜剥離や緑内障を併発して、失明してしまいます。自覚症状が少ないため見えなくなってきた頃には手遅れというところがこの病気の恐ろしいところです。
