ピック病はアルツハイマー病と混同されやすい病気です。ピック病は病因が解明されていないため、治療法は現在のところなく介護が中心となっています。ピック病は限局所性脳萎縮性ともいわれるとおり限局性の脳萎縮が特徴で、大脳の側頭葉と前頭葉が主に萎縮する病気です。そのため初期症状として人格障害や自制力の低下などの情緒障害が起きます。アルツハイマーの初期症状は記憶障害です。
ピック病の症状
○自制力の低下(粗暴で短絡的、相手の話を聞かずに一方的にしゃべったりします)
○感情の鈍麻(外からの刺激に対して感情が起こらず、周囲に無関心で、感情があまり表にでません)
○反社会的な行動を含む異常な行動(浪費、過食や異食、収集、窃盗、他人の家に勝手にあがったりします)
○常同的行動(周徊、常同的な食行動、時刻表的な生活など)
○滞続言語・語間代(会話内容とは関係なく同じ話しを繰り返したり、同じ内容の言葉を繰り返したりします)
ピック病は前頭側頭葉変性症に含まれます。脳の前頭葉と側頭葉の血流低下と萎縮で起きる前頭側頭葉変性症の約80%が「ピック病」といわれています。前頭側頭葉変性症の場合、記憶の低下はアルツハイマー型認知症のように強くありません。人格の変化が初期にくるピック病や、失語が除々に進行して認知症に至る病気などがこの疾患の中に含まれます。

