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女性の更年期事典 > 肥満と病気

肥満の原因

肥満の最大の原因は食べ過ぎです。食べ過ぎ(過食)でエネルギーが体脂肪として蓄えられ、体脂肪が増えすぎて肥満になります。肥満の原因は、食生活と運動不足などの生活習慣が大きく関係しています。
肥満の原因には、食生活・運動不足などの生活習慣、遺伝、ストレス、年齢・性別などがあります。また病気や薬物による二次的な肥満もあります。体脂肪はエネルギーの貯蔵庫で生命維持に必須ですが、体脂肪が必要以上に増加すると肥満といわれる状態になります。特に内臓脂肪型肥満はメタボリックシンドロームの核になっています。

肥満の原因(食生活)
肥満の原因(運動不足)
肥満の原因(ストレス)
肥満の原因(遺伝)
肥満の原因(年齢・性別)
二次性肥満
更年期は肥満になりやすい
リンゴ型肥満(内臓脂肪型肥満)とは
肥満になりやすい人チェック
基礎代謝が低いと太りやすい
カロリー摂り過ぎと肥満
肥満症と合併症

肥満の原因(食生活)

肥満の主な原因の過食(食べすぎ)です。欧米化した食生活でエネルギー過剰の傾向が見られます。また、良く咬まない、早食い、まとめ食い、間食、夜食なども肥満に関係しているといわれています。
脂肪や高カロリーの食事で体脂肪が増えると考えられますが、栄養素の過剰摂取だけでなく、栄養素不足も肥満につながります。栄養バランスがとれないと基礎代謝が円滑に行われず肥満の原因にもなります。

肥満の原因(運動不足)

運動はエネルギー消費だけでなく筋力維持・向上や骨生成に重要です。運動不足になると基礎代謝が低下して体脂肪が増えやすくなり、インスリンの分泌も乱れるので脂肪蓄積に傾いた代謝状態になり肥満になりやすくなります。
便利になった現代社会では体を動かさなくなっています。健康作りに運動が大切なことは知っていても、いざ運動をしようと思っても時間がない、どんな運動が良いか分からない、運動を始めても長続きしない、などがあるようです。ここでいう運動は肥満を防ぐ運動で、激しいエクササイズではありません。

肥満の原因(ストレス)

一般的に、急性で強いストレスは食欲を減退させ、日常の慢性的なストレスは食欲を増進させるといわれています。
ストレスで痩せる人と、ストレスで太る人がいます。ストレスを受けると視床下部からストレスを緩和するコルチゾールが分泌されますが、コルチゾールは脂肪を体内に蓄積する作用がるため体脂肪が増えやすくなります。また、ストレスを受けると、視床下部がストレスに対抗して自律神経をコントロールしようとします。このコントロールの仕方でやけ食いを起こしたり、その反対に痩せてしまう状態が起きます。

肥満の原因(遺伝)

親が太っていると子供も太りやすい、とよく言われます。これは、生活環境が似ていることがもありますが、遺伝体質が関係している場合があります。この遺伝は、肥満体型が遺伝するのではなく、体脂肪を貯めやすい、エネルギー消費が少ない、などの太りやすい体質の遺伝です。肥満の原因は「遺伝:環境=3:7」といわれています。肥満に関係する遺伝子は世界で40以上発見されおり、複数遺伝子が関与すると肥満になる確率が高くなることが分かってきています。

○倹約遺伝子
倹約遺伝子は飢餓の時代を生き抜くために脂肪を効率よく体内に蓄積させる遺伝子で、東洋人は倹約遺伝子を多く持っていると考えられています。倹約遺伝子の一つに「β3アドレナリン受容体」があります。この受容体の異常は殆どの人種にみられ、日本人の3人のうち1人に異常があると言われています。この遺伝子に異常があると、正常な人に比して基礎代謝量が少ない(正常な人よりも1日200kcal少ない)ことがわかりました。そのため、正常な人と同じエネルギー摂取をしても、基礎代謝量が少ないため体脂肪が増えやすく肥満になりやすいのです。また、倹約遺伝子に脂肪細胞の肥大を起こすPPARγ遺伝子があります。日本人の96%がこの遺伝子を持っているとされています。肥大化した脂肪細胞は、最終的にアディポサイトカインというホルモンを分泌します。このホルモンがインスリン抵抗性などを作り出すため、この遺伝子を持っていると肥満しやすく、糖尿病になりやすく、高血圧などの生活習慣病になりやすい状態になります。

○浪費遺伝子
肥満遺伝子がある一方で、浪費遺伝子といわれるUCP-3が注目されています。「ミトコンドリア脱共役タンパク質(UCP)」の一種です。今後の研究に期待がかかっています。

肥満の原因(年齢・性別)

肥満の原因に年齢や性別が関係しています。
○子供時代から肥満の人は、脂肪細胞の数が多く、痩せにくく太りやすい傾向にあります。成人になってからの肥満は、脂肪細胞は増えませんが一つ一つの脂肪細胞に脂肪が多く蓄えられるケースが多く、食生活などの生活習慣改善でダイエットなどの効果がでやすいですが、高脂血症や糖尿病を発症しやすいとされています。
○一般的に加齢に伴い太る傾向があります。
○女性の体は出産・子育てという役割から脂肪をためて飢餓に備えるようにできていて、皮下脂肪は断熱材でありクッションでもあるのです。女性の更年期には女性ホルモンの影響でコレステロール・中性脂肪が上昇します。

更年期は肥満になりやすい

女性の体はもともと脂肪がつきやすく、年齢に伴い、新陳代謝の低下によるコレステロールや中性脂肪の処理能力の低下や、運動不足などで肥満になりやすくなります。加えて更年期には女性ホルモン減少の影響で、より太る条件が増えます。特に注意したいのは内臓周りに脂肪が蓄積される内臓脂肪型肥満です。メタボリックシンドロームの核ともいえる内臓脂肪型肥満は隠れ肥満とも呼ばれ、痩せている人でも油断できない肥満です。生活習慣病をはじめとする病気を合併しやすい内臓脂肪型肥満の解消・予防は健康維持に大切です。

肥満体型に、お尻や下腹部に皮下脂肪がつく洋ナシ型肥満と、内臓周りに脂肪が蓄積されるリンゴ型肥満(内臓脂肪型肥満)があります。あなたは洋ナシ型肥満ですか?それともリンゴ型肥満(内臓脂肪型肥満)ですか?

リンゴ型肥満(内臓脂肪型肥満)とは

リンゴ型肥満(内臓脂肪型肥満)とは、シルエットがリンゴに似ているので「リンゴ型肥満」とよばれ、「タル型肥満」「上半身型肥満」ともよばれています。外見上はさほど太っていなくとも、内臓脂肪型肥満(隠れ肥満)には要注意です。

リンゴ型肥満(内臓脂肪型肥満)の特徴:
○お腹周り、背中、二の腕に脂肪がつきやすく、二重あごや下まぶたの弛みがでやすい。
○内臓脂肪が多く、生活習慣病にかかりやすい。
○男性に多い肥満型ですが、女性の更年期には、注意が必要です。
○食生活などの生活習慣をそのまま続けると際限なく太ります。

リンゴ型肥満(内臓脂肪型肥満)が悪性肥満と言われる理由
糖類の過剰摂取・運動不足・更年期の新陳代謝低下などで急速に内臓脂肪が蓄積されていきます。腹腔内(腹部内蔵周囲の空間)に脂肪が蓄積するので、外見で分かるようになるには暫く時間がかかり、かくれ肥満が進行します。内臓脂肪から出る遊離脂肪酸が血管に入って、近くにある肝臓に取り込まれやすくなります。その結果、脂質・糖質の代謝異常、高脂血症、糖尿病、高血圧、動脈硬化などの生活習慣病の危険が高まります。内臓脂肪型肥満を中心としたメタボリックシンドロームですね。

女性の場合、【ウェスト÷ヒップ>0.8】ならば、内臓脂肪型の悪性肥満の危険性が高まります。
※ウェストはヘソの位置、ヒップは一番大きいところを計ってください。
※男性の場合は【ウェスト÷ヒップ>0.95】

内臓脂肪型肥満の予防対策

内臓脂肪型肥満の予防対策

内臓脂肪型肥満で悪性肥満とされる「リンゴ型肥満」は、「タル型肥満」「上半身型肥満」ともよばれています。内臓脂肪が多く生活習慣病を起こしやすく内臓脂肪型肥満の予防・解消は重要です。内臓脂肪型肥満はメタボリックシンドロームのもとです。

リンゴ型肥満(内臓脂肪型肥満)の予防と対策
○炭水化物・糖分は内臓脂肪の元です。過剰摂取を控えましょう。
○適正体重を超えている場合は脂肪も控えましょう。
○有酸素運動が効果的です。ウォーキング・水泳などを日常生活に取り入れましょう。
○内臓に蓄積された脂肪はたまりやすい反面、運動などでエネルギーとして消費されやすいので比較的簡単に減らすことが出来ます。運動習慣つけることがポイントです。
○上半身肥満の場合は、下半身が比較的弱いため軽い運動でもキツク感じやすく長続きしない傾向があります。ムリをせずに有酸素運動を長時間できるカラダをつくることがポイントになります。
○肋骨の下部分が外側に開いていると上半身肥満になり易いといわれています。腹筋を鍛えると肋骨が内側に閉じるとされています。
○かならず禁煙

洋ナシ型肥満とは

洋ナシ型肥満とは、シルエットが洋ナシに似ているので「洋ナシ型肥満」とよばれ、「下半身型肥満」ともよばれています。皮下脂肪は分解されても肝臓に取り込まれることなく体内を循環するので、内臓脂肪と違って、特に健康上の問題のない良性肥満とされていますが、俗に言う「下半身デブ」で、女性にとってはあまり嬉しくない肥満体型です。

洋ナシ型肥満の特徴
○女性に多い皮下脂肪型肥満で、外見上「太っている」とわかりやすいです。
○お尻など腰から下の肥満が目立ちます。特に太ももや脚が太いです。
○下半身がむくみやすくセルライトがつきやすくなります。
○下半身についた脂肪は長年の蓄積の結果で、減らすのが難しいのが特徴です。

皮下脂肪型肥満の予防対策

皮下脂肪型肥満の予防対策

皮下脂肪型肥満で良性肥満とされる「洋ナシ型肥満」は、下半身型肥満の俗に言う「下半身デブ」で女性にとってはあまり嬉しくない肥満体型です。この下半身の皮下脂肪をとるには地道な努力が必要です。気長に筋肉トレーニングをしましょう。

下半身肥満の予防と対策
○食した脂肪がそのまま皮下脂肪になるタイプなので、脂質の過剰摂取を控えましょう。
○長年をかけて一度ついてしまった皮下脂肪は、なかなか取れませんので地道な努力が必要です。
○腰・ヒップに皮下脂肪がつき過ぎの場合は、筋肉トレーニングが良いとされていまます。
○下半身肥満は、骨盤が大きく開いている人に多いといわれています。また、出産で骨盤が開いたままになってしまう場合もあります。骨盤矯正・整体を試すのも良いかもしれません。
○O脚気味の場合、太もも内側・股関節の筋肉を十分使っていないので、足の外側に脂肪がつきやすいとされ、脚内側筋肉を鍛えると余分な脂肪がつきにくくなるといわれています。

肥満になりやすい人チェック

肥満になりやすい人の生活習慣があります。次に該当する場合は、適正体重の確認と肥満度をチェックしてみましょう。

○脂肪分の多い食事が好き
○お菓子・果物・糖分・アルコールが好き
○食べるのが早い・ちゃんと噛まない
○外食が多い
○1日2食、まとめ食いなど不規則な生活をしている
○運動が不足している
○睡眠が不足している
○ストレスがたまっている
○無理なダイエットを繰り返したことがある
○夜型人間である
○洋服のサイズが微妙に大きくなっている

あなたの適正体重を確認
BMIで肥満度チェック

あなたの適正体重を確認

あなたの適正体重を知っていますか?肥満度は?肥満は生活習慣病・メタボリックシンドロームの危険因子です。

標準体重の計算式
(身長(m)×身長(m))×22=標準体重
※「22」は日本肥満学会が標準としているBMI値で、最も病気になる確率が低いとされる値です。
例)身長が1.7mの場合、1.7×1.7×22=63.58⇒63.58kgが標準体重です。

○太り具合チェック
120%以上:太っている
110~120%:やや太っている
90~110%:普通
80~90%:やや痩せている
80%以下:痩せている
例)身長が1.7mで体重75kgの場合、(75÷63.58)×100=118%⇒「やや太っている」になります。

BMIで肥満度チェック

あなたの肥満度をBMIでチェックをしてみませんか?
BMI値の計算式
体重(kg)÷(身長(m)×身長(m))=BMI値(Body Mass Index)

○肥満度チェック
【BMI値>18.5】痩せすぎ
【18.5≦BMI値>25】普通
【25≦BMI値>30】肥満度1
【30≦BMI値>35】肥満度2
【35≦BMI値>40】肥満度3
【40≦BMI値】肥満度4
例)身長が1.7mで体重が75kgの場合、75÷(1.7×1.7)=25.95⇒25を超えていますからオーバーウェイトです。

肥満度別で見る発症率2倍の病気
【BMI値>25】高血圧、高中性脂肪血症
【BMI値>27】糖尿病
【BMI値>29】高コレステロール血症

※肥満度チェックは1999年日本肥満学会の肥満判定基準を参考にしています。WHOではBMI値が30以上を肥満としていますが、日本人はBMI値が25~30でも糖尿病・高脂血症・高血圧の発症が多いため、肥満の判断の基準がBMI値25以上になったそうです。

基礎代謝が低いと太りやすい

基礎代謝が低いと肥満になりやすく生活習慣病を発症しやすくなります。40歳を過ぎると基礎代謝は急激に下降します。基礎代謝を高めると太りにくくなります。基礎代謝量とは、生命維持に必要な最小限のエネルギー量のことです。静かに横たわっていても消費される最小のエネルギーです。

○1日の総代謝量の約70%が基礎代謝です。残りの約20%は日常生活で歩く・仕事をするなど体を動す時に消費される生活活動代謝、約10%は食事で消化・吸収を行うのに消費される食事誘導性熱代謝(DIT)です。
○基礎代謝量は筋肉量で左右され、40歳を過ぎると筋肉量が減少するため基礎代謝量も低下します。
○基礎代謝量は、人種・性別・年齢・体格などで異なり、食事や運動などの日常生活のパターンでも違ってきます。
○基礎代謝量は体温で左右されます。例えば、体温35度と36度の場合、35度の方が基礎代謝量が少なくなります。逆に体温が上がると基礎代謝量は多くなります。
○同性・同年齢ならば、その体表面積に比例するとされています。

基礎代謝の高い人と低い人
基礎代謝量を高める方法

基礎代謝の高い人と低い人

基礎代謝の高い人と低い人がいます。

○基礎代謝が高い人
筋肉量が多く基礎代謝が高いほど太りにくいといわれています。同じ体重でも、脂肪率が低く基礎代謝が高いと、フル稼動の工場のようにエネルギーがどんどん消費されるので脂肪が体内に蓄積しにくいのです。

○基礎代謝が低い人
基礎代謝が低い人は太りやすいといわれています。同じ体重でも、脂肪率が高く基礎代謝量が低いと、燃料をあまり使わない工場のようなもので、あまったエネルギーがどんどん脂肪として体内に蓄積されていきます。
一般的に健康な人で筋肉量が少ないほど基礎代謝が低くなりますが、・体温が35.9℃以下・血圧が低い・月経不順である・冷え性である・疲れやすく疲労回復しにくい・あまり汗をかかない・肩こりや腰痛がある・顔色が悪い・普段あまり体を動かさない・少量の食事ですぐ太る・二の腕がたるんできた、のような場合は、基礎代謝が低い傾向にあるといわれています。

基礎代謝量を高める方法

基礎代謝を高めるには、筋肉トレーニング(無酸素運動)などで体に筋肉をつけることです。筋肉は収縮するが動きが少ない静的運動(等尺性運動IsometricExercise)が効果的です。静的運動とは、ストレッチなど体を固定して行う運動です。体脂肪燃焼には有酸素運動(動的運動)が効果的です。また、交感神経を刺激するのも効果的です。

基礎代謝量を計算してみましょう
基礎代謝量の計算には幾つかあります。
欧米ではハリス・ベネディクト方式が使用されています。ハリス・ベネディクト方式は次のとおりです。
女性【655.1+(9.56X体重kg)+(1.85X身長cm)-(4.68X年齢)=基礎代謝量】
男性【66.47+(13.75X体重kg)+(5.0X身長cm)-(6.75X年齢)=基礎代謝量】

カロリー摂り過ぎと肥満

肥満は体脂肪が過剰に蓄積されている状態です。つまり、1日当たりの消費カロリーが、食事で摂取するカロリーより多い状態が続くと肥満になります。カロリーだけを見た場合、基本的に、1日の食事で摂取するカロリーが1日の消費カロリーと同じならば、肥満にはなりません。

【(1日の消費カロリー)<(食事で摂取するカロリー)】⇒これが続くと肥満になる危険があります。
※1日の消費カロリーとは、基礎代謝量に日常の生活活動に消費するカロリーを加えた合計です。

カロリーを摂りすぎている人は、自分の目標体重と基礎代謝を基に目標摂取カロリーを計算しましょう。急激な減量は健康的ではありませんし、基礎代謝量を下回らないように注意して目標設定しましょう。

1日の消費カロリー計算

1日の消費カロリー計算

1日の消費カロリー計算のご紹介です。まず、1日の基礎代謝量を計算します。 計算式:体重(kg)×基礎代謝基準値=1日の基礎代謝量(kcal) ※基礎代謝基準値は下の表「女性の基礎代謝基準値と基礎代謝量」を参照してください。 例)50歳で体重60kgの女性の場合は、【60×20.7=1,242】⇒1,242kcalがあなたの1日の基礎代謝量です。

女性の基礎代謝基準値と基礎代謝量

女性の基礎代謝基準値と基礎代謝量

次に、1日の消費エネルギー量を計算します。
計算式:(1日の基礎代謝量)×(身体活動レベル)
※身体活動レベルの選択は下の「身体活動レベルの活動内容」表を参照してください。
例)50歳で体重60kgで身体活動レベルⅠの女性の場合は、【1,242×1.5=1,863】⇒1,863kcalが1日の消費エネルギー量になります。

1日の女性の食事摂取基準

1日の女性の食事摂取基準

身体活動レベルの活動内容

身体活動レベルの活動内容

※計算は「厚生労働省:日本人の食事摂取基準(2005年版)」に準じます。使用期間は、2005年4月~2010年3月の5年間です。エネルギー摂取量の評価・判定はBMI、モニタリングは体重を指標にして行われます。

肥満症と合併症

健康に支障があったり、その可能性のある病的な肥満は、太る原因を突きとめて減量する必要があります。放っておくと合併症を引き起こして健康障害が起きます。肥満とは体脂肪が過度に増大した状態です。スポーツマンで筋肉が増加したために体重が増えた場合は、肥満とはいわずに過体重といいます。高脂血症、高血圧、糖尿病、関節障害などの病気が既にある場合は、減量治療が必要な生活習慣病としての肥満症です。肥満は多くの器官の機能障害の引き金になる生活習慣病などの危険因子です。

肥満の合併症
○循環器系:高血圧、心筋梗塞などの心疾患、脳血管障害(脳卒中=脳梗塞・脳内出血・くも膜下出血)
○呼吸器系:睡眠時無呼吸症候群(SAS)
○内分泌・代謝系:高脂血症、2型糖尿病、痛風、無月経、脂肪肝、胆石症
○骨格系:腰痛、変形性関節症、腰椎症
○婦人科系:卵巣機能障害
○癌:女性では子宮ガン・乳ガン、男性では大腸ガン・前立腺ガン

肥満症の検査・判定・治療
二次性肥満とは

肥満症の検査・判定・治療

肥満症の検査・判定は、医学的に治療が必要かどうかがポイントになります。
まず、肥満の判定を行います。標準体重の20%以上またBMI値が26.4以上の場合、肥満と診断されます。次に、肥満に起因する代謝異常、循環器疾患、呼吸器疾患、整形外科疾患のうち一つでも該当すると治療の必要な肥満症となります。内臓脂肪型肥満の場合も肥満症と診断されます。

肥満症の治療
単純性肥満の場合は食事療法と運動療法が基本で、行動療法・薬物療法・重症の場合の外科的療法もあります。症候性肥満の場合は、元になる基礎疾患の治療をまず行います。医師や栄養士の指示に従いましょう。

二次性肥満とは

肥満には過食などによる原発性肥満と、病気などの基礎疾患を起因とする二次性疾患があります。

原発性肥満(単純性肥満)
過食によるエネルギーの過剰摂取や運動不足から起きる肥満です。

二次性肥満(症候性肥満)
病気が原因で、そのために引き起こされる二次的な肥満です。
○視床下部性肥満:
脳の視床下部に、摂食中枢(空腹感)と満腹中枢(満腹感)があります。ここが外傷や腫瘍などで傷ついたり圧迫されたりすると、摂食・満腹感のコントロールができなくなって肥満になります。
○内分泌疾患性肥満:
・クッシング症候群:コルチゾール(副腎質ホルモン)の過剰分泌で食欲亢進が起きます。
・甲状腺機能低下症:甲状腺ホルモンの分泌不足・作用不足でエネルギー代謝機能が低下します。
○遺伝性症候群による肥満:
染色体異常によって症状が異なります。
○薬剤性肥満:
副腎皮質ホルモンや経口避妊薬などの薬剤を服用した結果の二次的肥満です。
○アルコール性肥満:
過度の飲酒で、肝臓の脂肪代謝機能に支障が出た結果の肥満です。

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