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女性の更年期事典 > 甲状腺機能低下症(橋本病)

橋本病とは

甲状腺疾患は女性に多い病気です。甲状腺機能低下症は、甲状腺の機能が低下して甲状腺ホルモンの分泌が減少する病気です。甲状腺機能低下症の代表格が橋本病(慢性甲状腺炎)です。

甲状腺疾患である慢性甲状腺炎とも呼ばれる橋本病は自己免疫疾患で、免疫機能の乱れで甲状腺を異物と勘違いして免疫細胞が甲状腺を攻撃するために自己抗体を作ってしまう病気です。橋本病は、血液中の甲状腺に対する抗体の有無を調べると分かりまが、この血液検査は通常の健康診断には含まれまていません。

橋本病の特徴
橋本病の症状
橋本病が誘発する病気
橋本病の検査
橋本病の治療
橋本病と日常生活

※甲状腺疾患に甲状腺機能亢進症があります。バセドウ病が代表的です。甲状腺機能低下症(橋本病など)と反対に甲状腺ホルモンが過剰に分泌する病気です。甲状腺機能低下症・橋本病と同じく自律神経失調症や更年期障害の症状に似ています。

橋本病の特徴

甲状腺機能低下症の橋本病の特徴はおよそ次のとおりです。

○女性の25人に1人、中年女性の10人に1人くらいの割合で橋本病になるそうです。

○女性の橋本病の患者は男性の約20倍と非常に高いです。

○橋本病の原因ははっきりしていません。

○橋本病(甲状腺機能低下症)は、痛みがなく徐々に甲状腺が腫大し進行しますので、本人も回りも気がつきにくく見逃されているケースも多いようです。

○人名の付いた病気なのでちょっと難病のような響きのある橋本病ですが、適切な対処法があります。医師の指示に従う限り、高血圧や糖尿病ほど深刻でない病気のようです。

○橋本病の症状は更年期障害や鬱(うつ)と似ています。

○橋本病が進行すると甲状腺が破壊が進み、徐々に甲状腺ホルモンが減少して甲状腺機能低下症を引き起こします。10人に1~2人くらいが甲状腺機能低下症になります。

橋本病の症状

橋本病の場合、大なり小なり甲状腺が腫れています。橋本病であっても甲状腺ホルモンの過不足がある時にのみ症状が現れるとされています。橋本病で甲状腺機能低下症が進行して甲状腺ホルモンが慢性的に不足するころには、甲状腺の腫大が外見でも分かるようになり、全身の新陳代謝が悪くなっていきます。老け込んだり、歩行ができなくなったりしていきます。気になるのは痴呆(認知症)の原因になることもあるということです。

橋本病(甲状腺機能低下症)の症状
○全身症状:寒がり、疲れやすい、食事の量は増えていないのに太る(体重増加)、動作が鈍い、声かれ、低音
○体温:低体温
○顔・首の症状:むくみ、甲状腺腫大、喉の異物感
○神経・精神症状:意欲減退、物忘れ、眠気、思考力低下、反射遅延
○循環器系症状:息切れ、徐脈(脈拍数が少ない)、むくみ、心肥大
○消化器系症状:食欲不振、舌の肥大、便秘
○皮膚の症状:発汗しない、乾燥肌、脱毛、眉が薄くなる、皮膚蒼白
○筋肉・骨格に関わる症状:脱力感、筋力低下、肩こり、筋肉疲れ
○生理(月経):生理不順(月経不順)、過多月経
○血液:コレステロール上昇、肝機能障害、貧血
以上から更年期障害や鬱(うつ)と間違われたりします。

橋本病が誘発する病気

橋本病(甲状腺機能低下症)が原因の病気があります。

○橋本病(甲状腺機能低下症)が原因の病気:無痛性甲状腺炎
橋本病で甲状腺の機能が正常な場合、甲状腺ホルモンが一時的に過剰なって無痛性甲状腺炎になる場合があります。急に起きる症状です。甲状腺に蓄えられた甲状腺ホルモンが血液中に漏れ出して血中濃度が高くなります。産後数ヶ月内によく見られるケースで、バセドウ病と間違われることがあります。

○橋本病(甲状腺機能低下症)が原因の病気:バセドウ病
橋本病からバセドウ病に変わる稀なケースがあります。家族にバセドウ病の方がいる場合は比して確立が高くなります。

○橋本病(甲状腺機能低下症)が原因の病気:悪性リンパ腫
橋本病の方は橋本病でない方に比して悪性リンパ腫を誘発しやすいのですが、甲状腺が原因の場合は治りやすいのも特徴とされています。

橋本病の検査

橋本病(甲状腺機能低下症)は、血液中の甲状腺に対する抗体の有無を調べると分かりまが、この血液検査は通常の健康診断には含まれまていません。橋本病(甲状腺機能低下症)の症状は更年期障害の症状に似ていますから、更年期障害と自己判断せずに病院で診察を受けることをおすすめします。

橋本病・甲状腺機能低下症の検査
○血液検査
○細胞診
○超音波検査
○アイソトープ検査
など

橋本病の治療

橋本病の治療は症状・甲状腺ホルモンの状態で決まります。 橋本病であっても甲状腺ホルモンが基準の範囲内であれば治療の必要はないとされています。ですが、病気が進行して甲状腺の機能が低下し甲状腺ホルモンの分泌異常がある場合(甲状腺機能低下症)は薬で甲状腺ホルモン補充をします。

○橋本病の治療:甲状腺が大きく膨らんで喉・器官を圧迫している場合
甲状腺ホルモンを投与します。手術で甲状腺を切除することもあります。

○橋本病の治療:甲状腺ホルモンが基準範囲内の場合(甲状腺機能は正常)
橋本病でも、甲状腺の腫大が小さく甲状腺機能が正常で甲状腺ホルモンに過不足がない場合が多く、この場合、甲状腺ホルモンに異常がありませんので、橋本病の体への影響がないため治療の必要はないとされています。
甲状腺の機能が低下してホルモン不足(甲状腺機能低下症)を引き起こす可能性がありますし、一時的に甲状腺ホルモンが過多(無痛性甲状腺炎)になることもあります。3~6ヶ月に1度検診を受けることになります。

○橋本病の治療:甲状腺ホルモンが不足=基準範囲以下の場合(甲状腺機能低下症)
甲状腺ホルモンは新陳代謝に必要なホルモンなので不足すると症状が現れてきます。自覚症状がない場合もありますが、甲状腺ホルモンが著しく不足したり長期間不足状態が続くと甲状腺機能低下症の様々な症状が現れてきます。
治療は甲状腺ホルモンの補充になります。あくまでも補充なので、一生継続して薬を服用することになります。また、中断すると元に戻ります。甲状腺ホルモンを服用している場合、他の薬の併用については医師にご相談ください。

橋本病と日常生活

橋本病・甲状腺機能低下症の方の日常生活は、甲状腺ホルモンに異常がない限り、ヨード以外は特に気をつける必要はないようです。

橋本病と日常生活
○甲状腺ホルモンに異常がない場合は、日常生活に特に留意する点はなく、普段とかわらない生活でよいとされています。(ヨードを含むうがい薬を頻繁に使うと甲状腺機能が低下することがあります)
○食事も普段どおりで大丈夫です。尚、ヨードを多く含む食品を多量摂取すると甲状腺機能が低下することがあります。この場合、甲状腺ホルモンを服用している場合は問題ないとされています。

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