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女性の更年期事典 > 甲状腺機能亢進症バセドウ病

バセドウ病とは

甲状腺疾患に甲状腺機能亢進症があります。甲状腺ホルモンが過剰に分泌される病気です。バセドウ病(バセドウシ病)が代表的です。甲状腺機能亢進症の70~80%がバセドウ病(バセドウシ病)で女性に多い病気です。

甲状腺疾患であるバセドウ病(バセドウシ病)は自己免疫疾患です。バセドウ病(バセドウシ病)は遺伝的要素になにかしらの誘因が加わって甲状腺を刺激する抗体(TRAb、TSAb)ができるのが原因です。甲状腺ホルモンの分泌が過剰になり甲状腺が働きすぎる状態(甲状腺機能亢進症)が引き起こされる病気とされています。結果、新陳代謝が異常に活発になって様々な症状があらわれます。甲状腺ホルモンが過剰な状態が続くと、臓器に負担がかかって不整脈や糖尿病の原因になったり、妊娠すると流産・早産・妊娠中毒症を起こすことがあります。適切な治療が必要です。

バセドウ病の特徴
バセドウ病の症状
バセドウ病の検査
バセドウ病の治療
バセドウ病の日常生活

※甲状腺疾患に甲状腺機能低下症(橋本病が代表的)があります。甲状腺機能亢進症・バセドウ病と同じく自律神経失調症や更年期障害の症状に似ています。

バセドウ病の特徴

バセドウ病の特徴はおよそ次のとおりです。

○バセドウ病の女性患者は男性患者の約4倍です。

○バセドウ病は20~30歳代が全体の過半数を占めます。この年齢の女性の約300人に1人といわれています。子供や中年以降にも起きる病気です。

○甲状腺腫が見られます。甲状腺の全体が腫れて首が太くなったように見えることがあります。

○バセドウ病というと眼が出るとよく言われます。バセドウ病の一部患者さんに眼球突出の症状があらわれますが、これはバセドウ眼症とよばれています。バセドウ病の症状の1つが甲状腺機能亢進症で原因が分かっていますが、もう一つのバセドウ眼症の原因は解明されていないようです。

バセドウ病の症状

バセドウ病の症状は甲状腺ホルモンの過剰による甲状腺機能亢進症とバセドウ眼症があります。ここではバセドウ眼症も含めています。

バセドウ病の症状
○全身症状:熱がり、疲れやすい、倦怠感、体重の減少・増加
○体温:微熱(37.5℃前後)
○顔・首の症状:目つきがキツイ、複視(物が二重に見える)、甲状腺腫大、眼球突出(バセドウ眼症とよばれバセドウ病の3割程度が発症)
○神経・精神症状:イライラ感、落ち着かない、集中力低下、不眠
○循環器系症状:動悸、頻脈(脈拍数が多い)、心房細動、心不全、息切れ、むくみ
○消化器系症状:食欲不振・亢進、口の渇き、軟便、排便回数の増加
○皮膚の症状:発汗、脱毛、かゆみ、皮膚が黒くなる
○筋肉・骨格に関わる症状:脱力感、筋力低下、骨粗鬆症、手足のふるえ、周期性四肢麻痺(男性のみ)
○生理(月経):生理不順(月経不順)、無月経、不妊、早産・流産の危険(妊婦がバセドウ病の場合、胎児が甲状腺機能亢進症になることがあります)
○血液:コレステロール低下、血糖上昇、血圧上昇、肝機能障害
以上から、自律神経失調・更年期障害・鬱(うつ)と間違われたりします。

バセドウ病の検査

バセドウ病(甲状腺機能亢進症)の検査には
○血液検査
○放射性ヨード(アイソトープ)検査
○甲状腺超音波検査(甲状腺エコー)
などがあります。

女性の場合、妊娠しているかどうかで治療が変わります。受診の際に妊娠中であることを必ず伝えましょう。治療中に妊娠が分かった場合は、担当医師にすぐ相談してください。

バセドウ病の治療

バセドウシ病(甲状腺機能亢進症)の治療には薬物療法・放射性ヨード療法・手術療法の3つがあります。年齢、病気の程度、甲状腺の腫れの程度などで治療が変わります。

○バセドウ病の治療:薬物療法
甲状腺のホルモン産生を抑える薬(抗甲状腺剤)を服用します。薬の量は症状の強さで決まりますので、定期的な血液検査で薬の調節がされます。1~2ヶ月で甲状腺機能が正常になり、徐々に薬の量を減らして、薬をやめても甲状腺ホルモンの分泌が保てれば治療終了です。
この治療には年齢に制限がなく、妊娠・授乳も可能です。ただ、長期間の治療(数年続く)ことも珍しくなく、再発(約70%)しやすく副作用(白血球減少症・薬疹など)がでることがあります。

○バセドウ病の治療:放射性ヨード療法(アイソトープの放射線療法)
放射性ヨードを服用します。甲状腺に集中的に取り込まれた放射線が甲状腺組織を壊して甲状腺ホルモンを作る働きを弱めます。一回服用で効果が得られることが多いのですが、放射線を用いるので入院する必要があります。また、いったん効いたら再発しにくいのですが、晩年性甲状腺機能低下症になることがあります。15歳未満や妊娠中の女性にこの療法は使われません。

○バセドウ病の治療:手術療法
手術をして甲状腺腫の大部分を切除します。甲状腺腫が大きくて抗甲状腺剤の治療が出来ない場合や甲状腺ガンの疑いがある時に行われます。術後の再発は少ないですが、入院が必要で傷跡が残り、術後に甲状腺機能低下症になることがあります。

バセドウ病の日常生活

甲状腺機能亢進症は甲状腺ホルモンの過剰分泌ですから、バセドウ病(甲状腺機能亢進症)の方の日常生活では、先ず甲状腺ホルモンを作るヨードを制限することになります。

バセドウ病の日常生活
○昆布やワカメなどヨードを多く含む海藻類などの食品を控えます。
○過労やストレスを避けます。
○体重の減少が著しいときは栄養とビタミンが豊富な食事をします。
○アルコール・喫煙はさけます。

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